コラム
結果を左右するアイスブレイク(雑談)ノウハウ

いい家創り応援ネットの半澤です。

先月のアイスブレイクに関するコラムが好評だったので、今月はさらに具体的なアイスブレイクに関するノウハウの一部をご紹介したいと思います。

※先月のアイスブレイクに関する基本的な内容についてはコチラ

アイスブレイクのポイント

アイスブレイクの役割は、目的(次回アポイントなど)を達成するために警戒心を持っているお客様との間に心地よい雰囲気を作り出し、信頼関係を構築するための準備を整えることです。

そんなアイスブレイクのポイントをまとめました。

中には「アイスブレイクって雑談して仲良くなれば良いんですよね?」という営業スタッフの方もいますが、それではあまりにも解像度が低すぎます。

自らのアイスブレイクをチェックする項目を意識することで、スキルや能力は着実にアップしていきます。またその場面場面での軌道修正も可能になるので、ぜひ上記のポイントを頭に入れておいてください。

良い第一印象を与える技術

どれだけ雑談が得意な人でも初対面でマイナスの印象を与えてしまうと、そもそも話を聞いてもらうことができずに雑談も盛り上がりません。そこで重要になってくるのが「良い第一印象を与える」ことです。

3V(メラビアン)の法則

メラビアンの法則は、コミュニケーションにおいて非言語的要素がどのような影響を相手に与えるかを説明する法則で、アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンによって提唱された研究結果です。

アイスブレイクというと話の上手さばかりに意識が向きがちですが、非言語的な要素(見た目や身振り手振り、声の大きさやトーンや速さ)の方が影響が大きい面もあるということを意識しましょう。

アイスブレイクのタイミングと内容

アイスブレイクは話す内容やタイミングが重要になります。「何を話せばいいか分からない……」と思考停止になるのではなく、「この場面では〇〇だから△△の話をしてみよう」という形で考えて引き出しを増やしていきましょう。考え方のコツが分かればきっといろいろなアイデアが出てくるはずです。

ということで、ここからは見学会イベントでのアイスブレイクについて、各場面ごとに事例を挙げていきたいと思います。

来場(駐車場~受付まで)

車から降りたところから受付テントまでの誘導の間でも、アイスブレイクは可能です。というよりも、この場面は非常に重要です。また本当の初対面なので、いきなり突っ込んだ個人的な話題よりも、回答しやすい問いかけを意識しましょう。

  • 「迷わずお越しになられましたか?」
    >地元や住まいを把握する話につながりやすい
  • 「この辺りはよく来られるのですか?」
    >行動範囲や来場目的を把握するのにも役立ちます
  • 「このナンバーは意識して選んだのでしょうか?」
    >記念日や誕生日にしている人も多いので話題の入り口になりやすいです

受付

多くの場合は玄関近くのテントになると思います。そこでご記入いただいたアンケートを見ながら、自己開示(自分の情報を開示して距離感を近づけること)をしながらお客様との共通点を見つけていくのも有効です。

  • 「ご出身は〇〇なんですね。私も△△なんですよ。」
  • 「お子様は〇〇なんですね。うちの子供も△△なんですよ」
  • 「どこでこの見学会の情報を見つけましたか?」

建物案内

案内する各スペース(リビング・キッチン・子供部屋)で、過ごし方やお役立ち情報(家事・収納・子育てなど)を伝える中でアイスブレイクトークを組み込んでいく。

次回アポ取得

アイスブレイクトークはもちろん営業接客の前段階が重要であり有効です。しかしながら次回アポイントをいただいた後のアイスブレイクトークも、さらなる信頼を得るためには欠かせません。

というのも「売り込みをしてくる営業スタッフ」から「次回アポイントをお願いした信頼できる相手」となったあなたには、これまで以上に心を開いているはずであり、さらなるヒアリングができる可能性が高いからです。

またアポイントをいただいてすぐに話を打ち切ると(人とのつながりを重視するタイプのお客様からは特に)「この人はビジネスライクすぎて冷たい人」というマイナスの印象を持たれてしまうかもしれません。

もちろん逆に「余計なことを言わず、時間の重要性を理解したプロフェッショナル」という評価をする人も一定数いるので、この辺りは目の前のお客様の反応や傾向を読み取りましょう。

よくある質問

ここではよく質問される2項目についてお伝えします。

Q.どんな人にもアイスブレイクは必要ですか?

もちろんアイスブレイクが不要な(評価しない)人もいます。

例えば比較検討が済んでおり、条件確認だけの確度が非常に高いお客様や、営業の人柄よりも住宅の性能や価格、会社の規模や信頼を判断基準にされているお客様もいます。

その場合は「早く本題に入ってくれ」「この営業は空気が読めない」と判断されてしまうこともあるので、画一的な対応ではなく目の前のお客様の反応をよく見るようにしましょう。

Q.どのくらいの長さが適切ですか?

アイスブレイクが不要(評価しない)な人がいる一方で、話好きな人も一定数います。

雑談の時間を確保することは、より深いコミュニケーションを可能にしてより多くのヒアリングができることもあり、信頼を得るには効果的ではあります。しかし一方で、本題の話をする時間が短くなり「楽しい人だけどプロとしては頼りないよね」と判断されてしまう可能性もあります。

商談が盛り上がったのに次につながらない(次回アポが取れない)原因の一つはこのようなところにあるのかもしれません。 やはり目の前のお客様の様子や全体の商談時間を見ながら調整になります。

まとめ

今回もアイスブレイクについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

もちろん「どうすればうまくアイスブレイクができるようになるのか?」と自分に矢印を向けて考えることも重要です。しかしながらアイスブレイクは「お客様の役に立つための行為」であり「よりよい体験をしていただく」ための手段の一つに過ぎないことを忘れないようにしてください。

そうすれば(ここまで学んできたことを土台として)各場面ごとに最適なアイスブレイクトークが自然と出てくるようになるはずです。

追伸

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