コラム
住宅営業がポスティングで成果を出す方法

いい家創り応援ネットの半澤です。

今月も新たにオープンしたモデルハウス支援で営業代行をおこなってきました。今回は弊社スタッフも準備段階からお手伝いをさせていただきました。

ご支援の最終日の夜、このようなメッセージをいただきました。

ここで注目してもらいたいのが「ポスティングのおかげで、2組の案件を獲得することができました」の部分になります。

住宅営業の集客活動

集客が厳しくなる中で営業個人が集客に対して出来ることには何があるでしょうか。

経営者の立場から考えれば・・・

  • 営業こそ現場の写真を撮り、広報担当者に写真を渡して自社サイトを成長させてほしい
  • 営業こそお役立ち情報(コラム記事)を書いて欲しい
  • お客様の声をもらってきて欲しい
  • 自分の人脈からお客様を見つけてきて欲しい
  • 現場を回ってくるついでに近隣ポスティングくらいして欲しい

などいろいろと出てくると思います。

しかしおそらくほとんどの営業はそこまでやっていないと思います。「それは私の(営業の)仕事ではありません」と言って、行動してくれないのが一般的ではないでしょうか。

確かに向き不向きもあるし、パソコンや文章を書くのが苦手な人がいることも事実です。でもポスティングは誰にでもできるはずです。

しかしきっと「ポスティングをやろう!」と営業に声をかけても「ポスティングしてもどうせ反響なんてないよなぁ……」という諦めに近い雰囲気が出てしまうのかもしれませんね。

そんな雰囲気を一掃する特効薬があります。それが「結果」です。特に営業は成果が出ればやる気が出て、行動するようになって、さらに成果が出る好循環が生まれやすい職種です。

先ほどご紹介したメッセージをくれた事業責任者の方は「やっぱりポスティングはやれば結果が出るんですね!」とおっしゃっていました。

そこで今回は「ポスティングで反響を獲得する」ためのノウハウをご紹介したいと思います。ちなみに今回ご紹介する内容は私の経験だけでなく、弊社スタッフでお客様開拓の分野で成果を出しまくっている女性スタッフの藤田のノウハウも含まれています。

彼女のポスティングはただチラシを配るだけではありません。ポスティングは「お客様との接点を作り、貴重な信頼関係を築き上げる絶好の機会」だと考えて行動しています。だから成果が出るのです。

ということでここからは、ポスティングを最大限に活用して反響やアポイントのチャンスを引き出すための戦略とテクニックを具体的にご紹介します。

ポスティング時のアプローチ

積極的な声掛けと心理的配慮

ポスティングはお客様との対話を開始する絶好のチャンスだと考えましょう。もしポスティング中にお住まいの方が目に入ったら、様子やタイミングを観察しながら自然な流れでチラシをお渡ししながら会話を始めましょう。

ここで大切なのは、お客様のプライバシーを尊重し、無理なく話ができる雰囲気を作ることです。そのためにはこちらが恥ずかしがらず、同時に罪悪感を持たずに自信をもって声をかけることです。

細やかなあいさつ

あいさつはお客様との関係構築における最初のステップです。お客様の反応を見ながら、どの程度なら無理なく話が進められそうかを見極めましょう。これ自体は回数を繰り返す中で徐々に身についていくスキルです。

時間がない方や話に応じてくれない方が大半だと思います。だからこそ少しでもコミュニケーションが取れたらチラシだけでなく名刺もお渡しするようにしましょう。

その際は決してしつこくならず丁寧にあいさつをするだけに留めることで、あなたや会社に対してよい印象を残すことができるはずです。

シーンに合わせて声をかける

お客様に声をかけるシーンに合わせた声がけをすることも重要です。例えば戸建にポスティングしている時に車で帰ってきたときには「お買い物からお帰りですか?」と声をかけると良いかもしれません。

そこから会話がスタートしたらチャンスです。雑談のかたちを取ることでお客様の警戒心を解いていきながら、お客様の生活パターンや地域の利便性についての話題につなげるなど、より良い提案をするための情報を収集していきましょう。

完成見学会やモデルハウスのポスティング戦略

地域コミュニティに協力者を増やす

完成見学会やモデルハウスなどの新たな拠点ができた時は、あいさつをきっかけに周辺エリアで認知を獲得する絶好のチャンスです。単にあいさつするだけではなくて地域の方々と関係を構築する意識を持つようにしましょう。

近隣住宅へのあいさつ回りやチラシの配布はもちろん、近隣店舗にもあいさつに伺って「チラシを置いてもらえないか?」を相談するようにしてみてください。意外にあっさり協力してもらえることもあります。

声がけしやすい仕掛けの準備

見学会やモデルハウスオープンだと対象となるお客様は限られてしまいますし、やはり警戒されやすいのも事実です。そこで「訪問するための言い訳」を用意することで声がけをしやすくして、行動を促すことも有効です。

実際に昨年、集客しにくい構造見学会に集客するため、駐車場のスペースで野菜販売や餅まきなどのイベントを企画してチラシも用意してもらいました。建物には興味がないと言っていた方も大勢来場してくれました。

繰り返しイベントを開催するなかで、何度も顔を合わせているうちに仲良くなり「実は息子夫婦が住宅購入を考えていて~~」なんて話につながることもありました。

店頭の掲示チラシきっかけの声がけ

これはちょっとポスティングとは異なりますが、すぐに出来て効果も高い方法なのでご紹介します。とくに不動産を扱っている会社や、商業施設にブースを出している会社の方はすぐに実践できる内容のはずです。

その方法は店頭チラシや掲示物を見るために足を止めたお客様に気づいたら「すぐに声をかける」ということです。やることはたったこれだけです。

「そんなことをしたら嫌がられるんじゃないか……」と思う人もいるかもしれません。しかしそれはこちらが勝手に想像して決めつけているだけですよね。言い方を変えれば「断られることが怖くて行動しない言い訳を生み出しているだけ」とも考えらるわけです。

お客様が足を止めたということは、少なくともチラシや掲示物の何かに興味があるはずです。怖がらずに自信をもって明るく元気に愛想よく声をかけましょう。

ちなみに弊社の藤田は先日、店頭の販売図面を見ていたお客様を見つけた瞬間に席を立ち、「こんにちは~チラシ見ていただいてありがとうございます。どんな物件をお探しされていらっしゃいますか?」と声をかけていました。

後で聞いた話ですが、最初お客様は「ちょっと…」というリアクションだったらしいのですが気にせず「そうなんですね~。良かったら、すぐに物件をお出しますよ!ご希望はこの辺でお探しですか」などと声をかけ「よかったら中へどうぞ、コーヒーお入れしますので…」と事務所に案内したそうです。

ある種の鈍感力が求められるのかもしれませんが、大切なのは営業側で勝手に決めつけずに「ちゃんと声をかける」という営業として当たり前の行動をすると言うことです。

最後に…

いかがでしたでしょうか?

もしかしたら「そんなことは既にやっているよ!」という人もいるかもしれません。それは素晴らしいことなので、ぜひ継続してください。

ポスティングも声がけも確率のゲームです。つまり淡々と数をこなすことが重要になるわけです。しかし、だからこそ無意識にただ数をこなすだけではなく、少しでも可能性を高めるためにできることを考え、行動することが求められます。

何も考えず脳死状態でただポスティングするだけなら、ポスティング業者やアルバイトにやってもらった方が経済的です。

もし営業のあなたがポスティングするなら「集客をするとはどういうことなのか?」「いま何ができるのか?」を常に考えて行動するようにしてください。それが結果につながるアイデアを引き寄せたり、お客様と出会うきっかけをつくる第一歩になるはずです。